建築コラム

「丈夫な建物に避難してください」「安全な建物に避難してください」

台風、豪雨などで災害が予想されるとき、

「丈夫な建物に避難してください」「安全な建物に避難してください」

という報道がありますが、この場合の「丈夫な建物」「安全な建物」とは、どんな建物でしょうか。

結論からいうと、この「丈夫な建物」「安全な建物」は、住宅の場合、ほぼ「鉄筋コンクリートの家」と同義になります。

写真は、平成26 年8 月20 日に広島市で発生した土砂災害における建築物被害調査報告書からのものです。

大きな岩を含んだ土石流が建物の2階屋根付近まで押し寄せた様子がわかりますが、鉄筋コンクリートの集合住宅はそのまま残っています。

 

同じ土石流の押し寄せた場所の木造住宅。基礎部分しか残っていません。

 

別の場所ですが、コンクリートパネル工法の住宅も、問題なく残っています。

 

これらの写真をみて貰ってもわかりますが、「丈夫な建物に避難してください」「安全な建物に避難してください」という場合の安全な建物は、住宅の場合「鉄筋コンクリート住宅」であると考えて貰って良いと思います。

※重量鉄骨構造も丈夫な建物なのですが、外壁部分はパネル構造なので、土石流などを受けた場合、外壁が崩壊する可能性が高いと思います。
(骨組みは残るのですが)

 

災害時に生き残るための住宅については、マイベストプロの方にいくつかコラムを書いていますので、そちらも参考にしてください。

【マイベストプロ神戸】災害から生き延びるための家

【マイベストプロ神戸】一番安全な家を作りたい。

【マイベストプロ神戸】竜巻、台風などの風害に安全、安心な家を作る方法

【マイベストプロ神戸】水害から生き残る家