ダイワハウス、セキスイハウスなど、いわゆる大手ハウスメーカーの住宅の値段について、考えてみます。
大手ハウスメーカーの住宅は、基本構造が決まっておりそこに取り付ける建材を選んでいく、いわゆる「規格化住宅」になっています。
この「規格化住宅（プレハブ住宅）」という手法は設計、構造計算が簡略化され、工事が早く、一定品質のものを大量に作ることが出来ます。
戸建て住宅を工業製品としてみた場合、理想的な建築手法と言えるかもしれません。
元々、こういった「規格化住宅（プレハブ住宅）」は、住宅の品質を落とさずに大量に作ること＝低価格化を一つの目的としてきました。
実際、昭和50年代くらい、バブル前までのプレハブ住宅に対するイメージには、「高額な注文住宅」という感覚は無かったと思います。
しかし現在、住宅展示場に行き、これらのハウスメーカーで見積書を作って貰えば判りますが、大手ハウスメーカーの住宅は決して安くはありません。
価格面だけをいえば、これら大手ハウスメーカーの住宅は、充分に「高額な住宅」の部類に入りつつあります。
住宅設備の高機能化、高性能化なども、この「高価格路線」の要因のひとつかもしれません。
住宅に対する顧客の要望の多様化や、品揃え・選択項目の多様化も、価格を押し上げる要因になったのでしょう。
宣伝費、営業経費など、間接費用に多額のお金が掛かっていることも判ります。
しかし、それにしても、「規格化住宅の割に高額だなあ」という印象はぬぐえません。
現在、大手メーカーの住宅の価格は、建築士が設計する注文住宅より高くなることも珍しくありません。
「設計事務所に依頼する注文住宅は高そう」という印象があるかもしれませんが、大手ハウスメーカーの住宅も充分高額になっていることを覚えておいて頂ければと思います。
