日本は地震が多い国ですから、家を建てる上で、耐震性は気になるポイントだと思います。
今回は住宅の工法別に地震に対する「強さ」を考えていきたいと思います。
まず、基本的な考えとして、
「現在の新築住宅で、きちんと構造計算を行って設計され、ちゃんとした施工を行った住宅は、充分な設計強度が確保されている考えられる」
ということが言えると思います。
建築確認審査における構造チェックは年々細かく、厳しくなっていますので、きちんと建てられた住宅であれば、耐震性に大きな問題はないでしょう。
※ただし、やや例外なのは「確認申請時に構造計算書の添付が必須ではない」木造2階建て以下の住宅で、これについては、設計者、施工業者に依る部分が大きいと思います。
構造別に耐震性を考えてみると、ざっくりと以下のようになると思います。
◇ハウスメーカーの軽量鉄骨住宅
ダイワハウス、セキスイハウスなど、大手ハウスメーカーの軽量鉄骨住宅は、過去の地震で倒壊したことが無かったと思います。
そういう意味では、非常に安全な住宅といえます。
ただ、軽量鉄骨構造の家は若干「揺れ」が大きいので、家全体に「ガッチリ感」を求めている人にはおすすめしません。
◇ツーバイフォー住宅
木造ツーバイフォー住宅は、家全体を「面」で支える構造です。
この構造は家全体の剛性が高くなりますので、地震には有利な構造です。
ただ、木造ですので、経年に依る腐食などには注意して下さい。
◇木造軸組住宅
いわゆる木造住宅です。
現在の日本の住宅では最も多い構造だと思います。
地震に対する強さは設計、施工次第です。
大きな地震が来る度に規制が強化されていますので、最新のものほど安全といえそうです。
基本は柱で家を支える構造なので、揺れは多めです。
揺れやきしみ音がどうしても嫌な方にはおすすめしません。
◇重量鉄骨造
あまり住宅では使いませんが、3階建て、大型住宅では使われることもある構造です。
ビルで使われる構造ですので「しっかり感」は軽量鉄骨とは桁違い、通常の生活ではびくともしない剛性感があります。
本来は「地震の揺れを許容する構造」ですが、一般住宅の規模では、不安を感じるような揺れを感じることはまず無いと思います。
◇鉄筋コンクリート住宅
住宅で用いられる「壁式鉄筋コンクリート住宅」は、過去の地震で一度も倒壊したことがありません。
外力に強く、風圧に対する揺れもほぼありませんので、住宅で「一番強い強い構造」を求めるのでしたら、オススメしたい構造です。
住宅の構造は、その家の基本的な性質を左右する基本項目です、
ハウスメーカーを選んだ場合、メーカーによってほぼ構造が決まってきますので、家の構造をフラットな状態で検討してみたい場合、建築設計事務所に相談して貰うのが良いと思います。
(たまに木造したやらない設計事務所もありますが・・・)